髄膜炎菌感染症とは

髄膜炎菌感染症は、髄膜炎菌によって引き起こされる感染症です。くしゃみや咳による飛沫感染で広がり、特に子供や高齢者に影響を与えることがあります。症状には頭痛、発熱、髄膜刺激症状、痙攣、意識障害などがあり、早期の診断と治療が重要です。

現在の状況

2024年の報告によると、大阪府内での感染者数は第38週時点で累計8例に達し、2019年の年間報告数を超えました。全国的には第37週時点で38例が報告されており、これは2023年の年間報告数21例を上回る数です。

感染経路と症状

髄膜炎菌は通常、健康な人の鼻やのどに存在しますが、血液や髄液に侵入すると侵襲性感染を引き起こします。潜伏期は2~10日(平均4日)で、症状には頭痛、発熱、髄膜刺激症状、痙攣、意識障害、皮膚に点状出血や紫斑の出現があります。

予防策

  • ワクチン接種: 髄膜炎菌のA, C, Y, W群を含む4価ワクチンが国内で承認されています。これにより、感染リスクを大幅に減少させることができます。
  • 衛生管理: くしゃみや咳の際には口と鼻を覆う、手洗いを徹底するなどの基本的な衛生管理が重要です。

高齢者への影響

高齢者は免疫力が低下しているため、髄膜炎菌感染症にかかりやすく、重症化するリスクも高まります。家族や介護者は特に注意が必要です。

重症化の侵襲性髄膜炎菌感染症とは

侵襲性髄膜炎菌感染症は、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)によって引き起こされる重篤な感染症です。この菌は通常、健康な人の鼻やのどに存在しますが、血液や髄液に侵入すると侵襲性感染を引き起こします。

投稿者

cooter@

大阪大学でウイルス学を専門にしていました。大学を定年退職後はワクチンメーカー、そん後は地方衛生研究所、そして大学発ベンチャー会社と勤め、現在は完全退職(大阪大学名誉教授)です。

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