これからの季節、特に高齢者の皆様にとって注意が必要なのがノロウイルスです。ノロウイルスはお腹の腸管粘膜に感染し、非常に多量のウイルスを産生します。感染者の便とともにウイルスが排出され、ごくわずかな量のウイルスで感染します。

ノロウイルスの特徴と感染経路

ノロウイルスは非常に感染力が強く、少量のウイルスでも感染が成立します。感染経路は主に経口感染で、汚染された食品や水を摂取することで感染します。また、感染者の便や嘔吐物に触れることでも感染が広がります。

アルコール消毒は効かない

ノロウイルスにはアルコール消毒が効かないため、次亜塩素酸ナトリウム(希釈したハイターなど)の使用が重要です。特にトイレの使用後は、次亜塩素酸ナトリウムを使ってしっかりと消毒しましょう。

手洗いの徹底

感染を防ぐためには、手洗いが非常に重要です。トイレ使用後や食事前には、石鹸を使って丁寧に手を洗いましょう。手洗いは数回行うことが推奨されます。

不顕性感染者の存在

ノロウイルスに感染しても症状が出ない不顕性感染者が多く存在します。そのため、手洗いを徹底することが感染拡大を防ぐ鍵となります。

まとめ

これからの季節、ノロウイルスの感染リスクが高まります。高齢者の皆様は特に注意が必要です。次亜塩素酸ナトリウムを使った消毒と、丁寧な手洗いを心がけて、健康を守りましょう。

投稿者

cooter@

大阪大学でウイルス学を専門にしていました。大学を定年退職後はワクチンメーカー、そん後は地方衛生研究所、そして大学発ベンチャー会社と勤め、現在は完全退職(大阪大学名誉教授)です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA