ここでは、特に高齢者の方々に向けて、肺炎球菌による肺炎とインフルエンザの重症化リスクについてお話しします。これからの季節、インフルエンザが流行する時期に備えて、ぜひご一読ください。

肺炎球菌とインフルエンザの関係

肺炎球菌は、肺炎の主な原因となる細菌のひとつです。特に高齢者は免疫機能が低下しているため、感染しやすく、重症化しやすい傾向があります。インフルエンザにかかると、喉の粘膜のバリアーが壊されることで、肺炎球菌による肺炎が重症化するリスクが高まります。

孫からの感染伝播

高齢者とその孫は共通のウイルスや細菌に感染するケースが多く、主に高齢者が重症化する場合があります。ですので、家族との触れ合いは大切ですが、特にお孫さんからの感染には注意が必要です。子供たちは学校や保育園でさまざまなウイルスや細菌に接触する機会が多く、知らず知らずのうちに高齢者に感染を広げることがあります。

免疫機能の低下と誤嚥性肺炎

高齢者は免疫機能が低下しやすく、これが肺炎のリスクを高める一因となります。また、誤嚥性肺炎も高齢者に多く見られる問題です。食べ物や飲み物が誤って気管に入ることで、肺炎球菌が肺に到達し、感染を引き起こすことがあります。

予防策

1. ワクチン接種: 肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンの接種は、感染予防に非常に効果的です。

2. 手洗い・うがい: 基本的な衛生習慣を徹底しましょう。

3. 規則正しい生活: バランスの取れた食事と適度な運動で免疫力を維持することが大切です。

4. 早期の医療相談:  体調に異変を感じたら、早めに医師に相談しましょう。

まとめ

高齢者の皆様が健康で過ごすためには、肺炎球菌とインフルエンザのリスクを理解し、適切な予防策を講じることが重要です。家族や周囲の人々も協力して、感染予防に努めましょう。

投稿者

cooter@

大阪大学でウイルス学を専門にしていました。大学を定年退職後はワクチンメーカー、そん後は地方衛生研究所、そして大学発ベンチャー会社と勤め、現在は完全退職(大阪大学名誉教授)です。

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